ストーカー

悪魔の笑い


加地の家に訪れたのは、陽が沈んだばかりの頃だ。


ピンポーン! ピンポーン!


いくらインターホンを鳴らしても出ない。


家からは明かりが洩れている。

夕陽があった頃合いを計算しても、電気を点けたのはそう十分前。

その間に出掛けたのか?


私は開かないと思いながらも、玄関扉を開けようとした。


ガチャ!

開いた。


私は勝手に侵入した。


不法侵入だと分かっていても、止められなかった。


「加地くーん!」

だが、返事はない。


リビングへと足を踏み入れた。
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