時を止めるキスを


でも、離したくない。チーフのキスが欲しい。もっともっと、身体の熱を上げて絡みたいから。


必死に離すまいとスーツにしがみついて、続きをおねだりをするイケナイ大人になってしまう。


こんなにも身体の芯から蕩けるような熱いキスをくれるのは、この男以外にいない。ううん、イラナイ。


一度本音をさらけ出せば、もう止められないのが女の性。この場所は私のもの、と主張までしたくなる。



「他に聞きたいことは?」

「あ、んんっ、あ、とっ…!」

肝心の疑惑解消を後回しにしてしまうほど、焚きつけられたナカが疼いてどうしようもない。

「そっ?」

「ひゃっ、」

熱を持った唇で必死に紡ぐ最中、お尻から太ももまでを撫でる手先が愛しいものに感じるから。


生理的な涙が頬を伝う私を見て、極上の獲物を見つけたように弧を描くのはタチ悪い男である証。


こうして奥に潜んでいた欲望を一気に引きずり出せる彼には、やはりドラゴンの異名が相応しい。


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