キミのことを ずっと
「なっ、何をするんですかっ!?」


私は慌てて本田さんの腕の中から逃げようとする。


だけど、抱きしめられている腕の力が強く、いくらもがいても逃げられない。


本田さんの腕の中でもがく私に


「ただ、玲子さんと一緒にいたいだけ。仕事じゃない、プライベートの玲子さんを知りたいだけ」


そう言いながら本田さんは、私の頬にそっと触れ、顔を上に向かせる。


抱きしめられているっていうのもあり、本田さんの顔がすごく近く、私はの心臓はドキドキと早くなる。


うちの会社では、お客様が来られたら、よっぽど忙しくない限り、私がお茶を出す。


本田さんとも、その時に挨拶をする程度。


ってゆうか、私の苦手なタイプの本田さん。


正直関わりたくない。


だから、本田さんとは今まで、ほとんど会話をした事がない。


そんな本田さんに、今、なんでこんな事を言われているのかもわからないし、今のこの状況もわけがわからない。


< 13 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop