キミのことを ずっと
「えっ?」


急に話を変えたから、本田さんは驚いていたけど


「“玲子さん”って呼んじゃ、いけませんか?」


「いや、いけないわけじゃ……」


名前を言っていないのに、なんで私の名前を知っているのだろう


って思っただけなんだけど。


「そっ、よかった」


本田さんはにこっと笑って


「なんで知っているのか、ですよね?」


私は頷く。


「うーん……、愛の力?」


「はぁぁぁ!?」


何なんだ、この人は……


あまりにも馬鹿げている答えが返ってきたので私は呆れてしまった。


すると本田さんは立ち止まり、私の腕を引っ張り、本田さんの方に向かせる。


「俺、玲子さんの事好きなんだよね」


本田さんは笑顔のまま、さらっとそんな事を言う。


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