人心は、木漏れ日に似る
そんな海里の気持ちを知ってか知らずか、沖下は海里を見つめながら話す。


「そうよね。
人間、名前だけじゃ分からないもの。

江上さんは……そうね、見た目でいうと、背は低くないわね。

髪は黒くて、肩くらいまで。結んだりはしていなかった。

星園の指定ジャージを着ていたはずよ」


海里は溜め息をつく。

「……よくいそうな子ですね」



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