ただ今、政略結婚中!
食事を終えると、仕事の邪魔をしないように立ち上がった。


立ち上がった私に、座ったままの隼人さんが見る。


「どうした?」


「えっ……と……、ごちそうさまでした。お部屋に戻ります」


ジョンと樋口さんに頭を下げて行こうとすると、手首を掴まれる。


「?」


掴まれた手首を見てから隼人さんに視線を移すと、彼も立ち上がった。


「ジョン、樋口君。今日の仕事は終わりだ」


「えっ!?午後は契約内容の見直しでは?」


ジョンは突然の隼人さんの言葉に驚いたみたい。


ジョンだけじゃない。私も驚いているんだから。


仕事人間の隼人さんが午後はお休み?


具合でも悪いのかな……。


昨日殴られたところが、ひどく傷むとか……。


ふたりがいるからまだ昨日のこと謝れていない。


考えに夢中になっていると、隼人さんがジョンに言うのが聞こえてきた。


「明日の朝までに代案を考えておいてくれ」


隼人さんはあ然となっているふたりを尻目に私をレストランから連れ出した。



< 267 / 566 >

この作品をシェア

pagetop