ただ今、政略結婚中!
目を開けるとお店が建ち並ぶ通りで、車は帽子がたくさんかけられたお店の前で停まった。


「すぐに戻って来る」


隼人さんは車から降りて、帽子のお店に入って行った。


すぐに戻ってきた隼人さんは麦色のストローハットを手にしていた。


グリーンの大きなリボンが、何の変哲もないストローハットにアクセントを加えてくれて可愛い。


「質は良くないが、炎天下にさらされるよりはましだろう?」


そう言いながら私の頭にストローハットを乗せてくれた。


「隼人さん……ありがとうございます」


隼人さんの思いがけない気遣いに嬉しくなった。


******


車を降りると、じりじりとした暑さで帽子をかぶっていてつくづく良かったと隼人さんに感謝する。


その気になれば魅力的になれる人なんだよね。


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