ただ今、政略結婚中!
「私……良くわから――」


戸惑って言うと、唇を塞がれた。


啄むようなキスが何度も落ちてくる。


「こ、こんな所で……」


「他もやっているだろう?こんな時間のカップルはお互いしか目に入らないさ」


言われて周りのカップルを見てみる。


7メートルほどの湾曲したバーカウンターには、私達の他に2組のカップルが座っている。


外国人2組のカップルは熱烈なキスの真っ最中だった。


今にも男性の膝に座りそうなほど密着していて目のやり場に困る。


見ている私が恥ずかしくなって慌てて視線を逸らすと、グラスを両手で持ってテキーラ・サンライズを飲む。


ほとんど空になったグラスを隼人さんは私の手から取り上げて立ち上がった。


そして私の手をしっかり握って、もう一度プールに向かった。



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