ただ今、政略結婚中!
プールの中に入り向かった先は、ジャングルをイメージした滝の裏側。


数分ごとに変わるライトアップの光の中に連れて行かれた。


私達以外、誰もいない。


「すごくきれい……」


目の前の滝が流れる音がうるさいけれど、ため息が出るほど光のコントラストがきれいだ。


1杯のテキーラ・サンライズでまるでふわふわと雲の上にいるみたいな気分だった。


「亜希」


ふわーっとした感覚は酔いが回っているんだと思った時、名前を呼ばれた。


水中のイスに腰掛けた隼人さんの上に抱き寄せられる。


腰に手が置かれ、唇が寄せられる。


私の唇を食むように唇は重なり、何度も啄むようなキスをしてくる。


こんなキスをされたら、もっとキスして欲しいと思ってしまう。


吸い寄せられるようにうっすら唇を開くと、キスは深まった。


勢いよくプールに落ちていく水の音と水のカーテンで、この場所は自分たちだけの世界に思えてくる。


滝の落ちるうるさい音は気にならなくなった。


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