ただ今、政略結婚中!
「なんてひどい女なの!頭、おかしいわよ!それにジョンて男、あ~苛立つわ!」


立ち上がってイライラとベッドの周りを歩き回る。


麗香の怒りに、大部屋の病室でなくて良かったと思った。


「亜希は優しすぎるのよ!隼人さんに言えば良かったのに!」


「言ったら、隼人さん不幸になるんだよ?」


どんなに言いたかっただろう。


でも、愛しているから隼人さんを不幸に出来ないと思った。


麗香は首を横に何度も振って、重いため息を吐いた。


「亜希、辛かったね?」


麗香のその言葉に、我慢していた涙がとうとう溢れ出した。


私の目から溢れだした涙は、みるみるうちに枕を濡らしていく。


「亜希……」


ティッシュを何枚も何枚も箱から抜き取り、麗香は私の目に当てる。


「心の中の整理がまだ出来ないの……」




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