ただ今、政略結婚中!
「そんなの当り前よ!でもね?亜希、あなたが離れたからってその女と隼人さんがやり直すと思う?彼が戻らなかったら、本を使って彼を縛ろうとするわよ?」


あ……それは考えなかった……。


どちらにしろ、あの本は隼人さんを縛り付けるかもしれない……。


そう思うと、涙は止まらず、しばらくして入ってきた看護師に麗香が怒られる始末だった。



******



「じゃあ、とりあえず帰るね。明日11時に来るから。退院したら家においでね」


私がやっと泣き止むと、麗香はそう言ってイスから立ち上がる。


厳しいことも言ってくれ、優しいことも言ってくれるこの親友が大好きだ。


彼女のおかげで、少し力が出て来た。


もう面会時間はとっくに過ぎている。


遅くまで付き合ってくれる麗香の存在をこんなに心強く思ったことはなかった。


「うん、ありがとう」


麗香は手を軽く振って、病室から出て行った。




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