ただ今、政略結婚中!
玄関のドアが閉まる寸前に、ドアが開いて隼人さんが姿を見せ私を驚かせる。


「わ、忘れ物?」


「あぁ、キスを忘れている」


胸がトクンと鳴った。


「してくれないのか?」


「し、してくれないのかって……」


困惑していると、隼人さんの手が私の後頭部を引き寄せる。


「ぁ、……」


ゆるく唇を押し付け、啄むようなキス……気持ちが満たされ、うっとりと目を閉じてしまう。


「行ってくるよ」


いつの間にか唇が離れて、口元に笑みを浮かべた隼人さんは私の頭をポンポンと撫でて出て行った。



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