ただ今、政略結婚中!
「阿部、お前って俺より高給取りだったのか?」


「え?そ、その根拠は?」


健ちゃんも私も意味が分からず、メガネの男性を見る。


「左手の薬指、それってエンゲージリングだろ?大抵給料の3ヶ月分って言うけど、その指輪のクオリティの高さから見て、俺だったら渡せないぞ?」


私はハッとして、左手の薬指を隠すように膝の上に置いた。


どうしよう……どんどん、誤解されていく……。


「い、いや そんなにクオリティ、高くないですよ」


健ちゃん!何バカな事を言ってるのぉ……。


私の顔、絶対に引きつっているに違いない。


そもそも健ちゃんはこの中に好きな女性がいて、隼人から彼女を引き離す為に私を連れて来たのに、私を婚約者にしてどうするのっ!


< 537 / 566 >

この作品をシェア

pagetop