ただ今、政略結婚中!
暖かい店の中から、肌を切る様な寒さに震える。


身体も寒いが、もっと寒いのは心だった。


本当に私ってバカだな……。


後悔してもしきれない。


隼人に合わせる顔がない……。


俯きながら歩いていると、突然肩を掴まれて飛び跳ねる様に驚いた。


「きゃっ!」


「あ!ごめん、そんなに驚くとは思わなかった」


その声に心の中でがっかり……。


振り向かなくても分かる。


健ちゃんだ。


しかし、呼び止められて顔を見ないわけにはいかない。


私は振りむいて健ちゃんを見た。


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