ただ今、政略結婚中!
「隼人、ごめんなさい」


歩きながら謝ると、隼人はじろっと私を見た。


切れ長の目が更に切れ長になっているみたいで鋭い。


その視線に寒いはずなのに、冷や汗が出そうだ。


「あとで聞こう」


進む先はタクシー乗り場だった。


まだ早い時間で、タクシーは数台並んでいた。


あと3時間ほど遅ければ、タクシーに乗るには寒さを我慢し待たなければならないだろう。


戸惑う私をタクシーに押し込めるようにして乗り込ませる。


不機嫌オーラが出ているけれど、私を追いかけてきてくれたのかな……。


そう思うと、少し安心する。


「スカイプレジデントホテルへ」


隼人が家ではなく、ホテルに向かう様に言った。


えっ……?ホテル……?


隼人を見るけれど、彼は窓の外を見ていた。


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