ヤンキー彼氏と裏の顔
玄関でクラスを確認し、教室へと足を踏み入れると見慣れたメンバーばかりだ。
「美穂おはよ!」
走りよってくる2つしばりの可愛らしい女の子、佐竹穂乃香とハイタッチして挨拶。
「同じクラスでよかったよ!」
「私も!」
二人で感動していると軽く手持ちの下敷きで頭を叩かれる。
振り向くと、
紫音と爽哉と龍太が笑ってこっちを見てた。
「あんたたちも同じなわけ?」
うんざりといった表情でいってみるけど嬉しい。
「とかいって嬉しいくせに」
ぼそっと龍太に指摘されてまあね、と笑った。
私たち四人は去年同じクラスでかなり仲がよかった。
別に四角関係…なんてドラマの様な話はなくて、紫音と穂乃香はなりたてホヤホヤカップル。
龍太は他校に初めて会ったときに芸能人かと思ったレベルの可愛い彼女と相思相愛。
爽哉は幼なじみに未だ片想い中の恋する男子だ。
ニタニタしながら穂乃香を右肘でつつき、左肘で紫音をつつくと再び頭に衝撃を食らった。
「冷やかしてるとこだけどお前らは大丈夫なのか?」