ヤンデレ彼氏に迷惑なほど愛されて
「カルツ、さん……」
もういいとの意味を含めて呼べば、彼は顔をあげた。
舌を出して、意地悪そうな笑顔でこちらを覗く。
「欲しい?」
声の代わりに二回頷いた。
主語がなくとも伝わるのは、彼がミナナの欲しがっているものを知り、ミナナもそれは当たりだと確信しているから。
ゴムがある袋を口と手で開ける彼は、何だか妖艶に見えた。美形の文字があるからこそそう見えるのかもしれない。
前準備が終わり、深くミナナに沈み込む彼の体。
もう慣れた一時ながら、中毒性がある行為。
気持ち良すぎて狂うとはよく言うが、涙ながらにミナナは実際にそうなった。
彼の背中に爪を立てるほどすがってしまう。
完璧に自我が壊れたらしい。
ガラガラと崩壊していくような、蝕まれていく細菌のようで、頭が全部もっとと喚いた。
本人はそれを口に出したつもりはないが、実際には彼は聞いていた。