記憶の桜 -栄枯幻世-


数週間後。




私は鈴蘭さん達に礼を言う為に、土方さん、沖田さん、斎藤さん、原田さん、平助君、永倉さんと島原に来ていた。




もちろん、男装をして。




お座敷で待っていると、鈴蘭さんと白百合さんが現れる。



「涼はん、お久し振りどすなぁ」




鈴蘭さんは笑顔で私の横に座った。




「あの…、着物の事なんですけど…」




あの日着ていた着物は雨と泥が跳ね、返せる状態じゃなかった。







< 162 / 412 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop