記憶の桜 -栄枯幻世-
「あっははは!やっぱ、お前は面白いな!」
土方さんは声を上げて、爆笑している。
それには付き合いの長い沖田さん達も呆然としていた。
すると、彼は私を座布団の上に座らせると、膝の上に頭を乗せて来る。
「ちょっ…、土方さんっ!」
「お前は藍色よりも…、桜色の…方が…、似…合う…な…」
土方さんは目を閉じ、眠ってしまった。
「副長も寝てしまったし、俺達も帰るとしよう」
斎藤さんの言葉に続くように、残りの人達も立ち上がり、お座敷を出て行く。