記憶の桜 -栄枯幻世-
「芸妓に怪我をさせたら、新選組の面目は丸潰れですよ」
総司が俺と白百合の間に立った。
「ちっ」
俺は原田の手を振り払い、白百合を睨みつける。
「今後、涼に手を出してみろ?その面、二度と拝めねぇようにしてやる」
そう言い残し、俺はその場を離れた。
平手打ちで済んだだけ、有り難いと思えよ…。
本当は斬り殺してやりてぇくらいだ。
裏切られたあいつの受けた衝撃はあんなもんじゃねぇからな…。