記憶の桜 -栄枯幻世-
第7章 乱れし刃


私の正体を明かし、早半年あまりが経ったある日――。




「ふう…。やっと終わった」




少し前から私は土方さんの小姓の仕事以外にも、女中の仕事も引き受けていた。




そして、たった今、洗濯を干し終えた所だ。




女中と言っても、新選組に女がいると街に広まったら面倒だから、男装をしたままだ。








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