記憶の桜 -栄枯幻世-
「西本願寺…」
土方さんがぽつりと呟く。
西本願寺といえば、長州に協力的で、禁門の変の時も逃げる長州を匿っていた寺院だ。
「確かにあそこは広いな。でも、坊主達が嫌がるだろうな」
「永倉君の言う通りです。嫌がる坊主達を押して、屯所移転など…」
永倉さんと山南さんは西本願寺への屯所移転は反対らしい。
「西本願寺でよろしくなくて?屯所の立地場所も巡察に行きやすいですし…」
伊東さんはお茶を取ると、静かに啜った。