記憶の桜 -栄枯幻世-


私は鉄扇を受け止めた土方さんの手が心配になり、彼に駆け寄る。



「土方さん、手…」



彼の手の様子を見ようとしたが、振り払われた。



「大丈夫だ。それより、俺が昨日言った事、覚えてるか?」



昨日の事を忘れる程、私は馬鹿じゃない。


「もちろん。奴には近付くな、ですよね?」



「そうだ。覚えているのに何故、近付いた!?俺が来なかったら、怪我してたぞ!!」



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