レッスン ~甘い恋の手ほどき~


「深谷さんがいずれ、本社の中枢に上がって行ってしまう人だってのは分かっているんだけど、俺たち皆、深谷さんの下で働けてとても幸せなんだ。

俺たちを拾ってくれて、一から育ててくれた。それまでは、できないヤツと言われ続けてきた俺たちが、こうして這い上がってこれたのは、俺たちのことを認めてくれた深谷さんがいたからこそ。

だから、できれば1秒でも長く、あの人の下で仕事を教えてもらいたい。
会社の思惑で、深谷さんを奪われたくないってのが本音。

そして、できれば、俺たちを救ってくれた深谷さんを、今度は俺たちが助けたいって、本気でそう思ってる。
くだらないことで、人生を棒に振ってほしくないんだ。

深谷さんが本当にあの人を好きなら仕方ないけど、そうは見えないし。それに、あの人の隣は、華帆ちゃんの方がずっと似合ってる」



彼のフィアンセ……。
彼が言っていのは、彼女の事なんだ。


途端に心臓がドキドキしだす。







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