SCHUTZENGEL ~守護天使~
「人に神など必要ない。その存在は驚異でしかない。神の存在は人の成長を阻むものだ」

「大きな過ちを犯す前に、神というものが支配した方がいいとは思わないか?」

「支配からは何も生まれない。束縛は憎しみしか生み出さない。私は人にそれを望んではいない」

「君に聞きたい。この世界に神は存在するのか」

「それを聞いてお前はどうする」

「その神に聞くのさ、どうして人間を造ったのかを」

「それは間違いだ。人は神が造ったのではない。時の流れの中で生まれた存在だ」

「じゃあ聖書の言葉は間違っていることになるな」

「間違っている訳ではない。時の流れの中でまた、神も生まれる存在だからだ。人々の伝承の中で現れる神々は自然の中に存在している。自然が人を育むなら、その自然の中にいる神にも育まれているという事に他ならない」
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