Tricksters2ッ


「淳一を善太郎と間違えて連れてきた日よ。私、トリックスターズのこと色々調べて噂のゼン所長と会ってみたかったのよ」



「……なるほど」



 で、ベッドに全裸で縛り上げたわけか。勘違いにしても、この女やっぱ恐っ。




「善太郎と淳一を間違えちゃって、しかもクロロフォルムが効きすぎてなかなか淳一が起きなくてどーしようかなぁ……ってかっこいい寝顔を眺めていたら、急に子どもが欲しくなっちゃって……」



 そ……そんなんで孕まれても超迷惑。


「じゅんちゃんの寝顔は可愛いもん!」


 横から李花がどうでもいい事に口を挟んできた。

 李花、頑張ったけど論点そこでいーのかよ!
 
 ま、俺的には命拾いしたけど……。


「そうじゃ、淳一の寝顔は可愛らしい。たまに口開いとるけどな。小さい頃は、よくおんぶして寝かしつけたもんじゃ」

 ばあちゃんもどうでもいい事に加担してきた。


「へー、淳一かわいー!」


「そうそう、よく開いてる」


 李花とばあちゃんは二人とも納得したようにうんうん頷いた。



「俺の寝顔、どーでもいいし。で?」





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