Tricksters2ッ
スクワットするみたいに、一回しゃがんで体制を立て直す。
「抵抗する気か!」
男は二人。スキンヘッドのデカい男と、サングラスをかけた小柄な男。
手には、銃。時代遅れな黒いスーツ姿。
…………。
やべー、こえーよ。
ど、どうしようか?
走って逃げるか、携帯で助けを呼ぶか?
あああ! 携帯充電したまま、部屋に忘れてきたしっ!
「うつぞ! 大人しくしろ!」
「撃つな! 待て待て、こんな真っ昼間から、こんな場所で人が撃たれれば大事件だぞ? お前たち捕まりたくないだろ?」
「ああ、捕まりたくないな。わかってるなら、手を組んで膝をつけ」
「藍莉の仕業か? それとも、ヤミ金野郎? 俺のこと、誰かと間違えてないか?」