Girls Kissシリーズ・タラシとのキス
「好きもキライも一瞬のウチに終わってしまったら、つまらないだろう? その点キミは、しぶとそうだし」

「終わらせているのはアンタの方じゃない!」

「ん~。でも近くにいれば、相手の気持ちも何となく分かるじゃない? わたしは終止符を打っているだけに過ぎないよ」

それはつまり…彼女に近付いてきているコたちは、あまり本気ではないってこと?

「でも…本気で好きになってくれたコだって、いたんじゃないの?」

「まあね。でも長くは決して続かないだろうよ。彼女たちはわたしを通して、良い夢を見ているに過ぎないんだから」

それは何となく、理解できる。

「じゃあアンタは自分を犠牲にして、女の子達の夢を叶えているってワケ?」

「そこまで善人じゃないよ。わたしはわたしで、楽しんでいるからね」

…悪魔め。

イヤらしい笑みを浮かべやがって。

「だから良いところで終わらせる。お互い、一番良い方法だろう?」

「なら何でアタシには嫌われていたいのよ?」
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