ガリ勉くんに愛の手を
次に父から出た言葉。
「お前と言うヤツは…」
その言葉を聞いた途端、隣に座っていた母が堪え切れず、声をあげて泣き出した。
「パパ、どういう事?」
「お前はいつから親を平気で騙すようになったんだ!?」
(騙す?!)
「塾が終わっていつもどこで何をしているんだ?!」
…バレた。
うまくやっていたつもりだったのに…
言い訳など急には思いつかない。
(どうしよう……)
本当の事を言って理解してもらえるだろうか?
「どうなんだ、勉。
はっきり答えなさい!」
(本当の事を言うしかない。)
「実は…アルバイトしてたんだ。」
「ア、アルバイト?!」
父たちは目を丸くして驚いた。
「お、お前、何の為に…
私を誰だと思っているんだ。
何不自由なく、学校や塾にも通わせてやっているのにアルバイトなどする必要ないだろう!」
「そんな事わかってる。」
「じゃ、なぜバイトなど…!」
「あなた、やめて!
私が悪いんです。」
「ママ、なぜ謝るの?」
「幸子、お前は黙っていろ。
勉に聞いているんだ!」
おばあちゃんも横から止めに入った。
「勉のせいじゃないわ。
幸子さんがあんなガラの悪い所にある塾に行かせたからよ。」
「す、すみません。私が…全部…悪いんです。」
「幸子、勉の事は全部お前に任せてあったはずだ。
それなのに、親に隠れてこそこそと…」
「すみません。本当に…」
何度も何度も謝る母。
「パパ、ママを責めないで。僕が自分で決めてやった事なんだ。」
僕が父にたてついたのは初めてだ。
「お前と言うヤツは…」
その言葉を聞いた途端、隣に座っていた母が堪え切れず、声をあげて泣き出した。
「パパ、どういう事?」
「お前はいつから親を平気で騙すようになったんだ!?」
(騙す?!)
「塾が終わっていつもどこで何をしているんだ?!」
…バレた。
うまくやっていたつもりだったのに…
言い訳など急には思いつかない。
(どうしよう……)
本当の事を言って理解してもらえるだろうか?
「どうなんだ、勉。
はっきり答えなさい!」
(本当の事を言うしかない。)
「実は…アルバイトしてたんだ。」
「ア、アルバイト?!」
父たちは目を丸くして驚いた。
「お、お前、何の為に…
私を誰だと思っているんだ。
何不自由なく、学校や塾にも通わせてやっているのにアルバイトなどする必要ないだろう!」
「そんな事わかってる。」
「じゃ、なぜバイトなど…!」
「あなた、やめて!
私が悪いんです。」
「ママ、なぜ謝るの?」
「幸子、お前は黙っていろ。
勉に聞いているんだ!」
おばあちゃんも横から止めに入った。
「勉のせいじゃないわ。
幸子さんがあんなガラの悪い所にある塾に行かせたからよ。」
「す、すみません。私が…全部…悪いんです。」
「幸子、勉の事は全部お前に任せてあったはずだ。
それなのに、親に隠れてこそこそと…」
「すみません。本当に…」
何度も何度も謝る母。
「パパ、ママを責めないで。僕が自分で決めてやった事なんだ。」
僕が父にたてついたのは初めてだ。