ガリ勉くんに愛の手を
「じゃ次は…」

ヘアサロンを出てあゆ美と駅へ向かって歩き出した時、僕たちの行く手を遮るかのように赤色の派手な車が止まった。

(だ、誰?)

ゆっくりと窓が開き、中から顔を出したのはなんと!

「イッコーさん?!」

「勉ちゃ~ん、まぁ!
ずいぶんヘアスタイル変わったわね。
私好みだわん。」

イッコー必殺のウインクが飛んできた。

「どうしてイッコーさんがここに?」

「あなたにぴったりの洋服を持ってきたのよん。」

嫌がる僕の横であゆ美がこう言った。

「イッコーさんがあなたのスタイリストになってくれるんだって。」

「スタイリスト?」

イッコーはトレーナー以外にもこの業界で有名なスタイリストらしい。

またもやイッコーの意外な一面を発見した。

知れば知るほど、奥の深い人だ。

僕は早速その服に着替える事に…

「まぁ、やっぱり私の思った通り、よく似合ってるわよん。」

「あ、ありがとうございます。」

舞台衣装のようで外に出るのが恥ずかしい。

イッコーはあゆ美にかけより耳元でつぶやいた。

「あゆ美さんいよいよあそこに行くのね。」

「はい。お願いします。」

「任せてん。」

イッコーが僕を見てニヤリと笑った。

僕とあゆ美はイッコーの車に乗って次なる場所へと向かった。
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