ガリ勉くんに愛の手を
―【遺書】

~パパ、ママ、
おばあちゃんへ~


この手紙を読んでいる頃には僕はもうこの世にはいないでしょうね。

まだまだやりたい事はいっぱいあるのに……

これから大学に入ってパパのような立派なお医者さんになる事が夢だったのに……

神様って残酷だよね。

まだ17歳の僕の命を奪っていくなんて。

でも悲しまないで。

ママ、僕を産んでここまで育ててくれて本当にありがとう。

パパ、いっぱり勉強教えてくれてありがとう。

おばあちゃん、僕のワガママ聞いてくれてありがとう。

僕はこの家の家族になれて本当に幸せでした。

これから僕の分まで幸せになってください。

そして、みんな元気で長生きしてね。

   勉より ―


「うっうっう…」

自分の書いた遺書を読みながら号泣した。

「死にたくないよ~!」
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