さくらシンドローム

…やばい。見つかる。

近づいてくる足音。

俺はとっさに逃げようとしたが、

バンッ!

ダダダダッ

「痛てっ!」

本棚にぶつかって資料が頭の上に落ちてきた。

「え!?だ、大丈夫ですか!?」

声の主が駆け寄ってきた。

「怪我は!?」

「…大丈夫だ。」

生徒会室の中にいた男は、黒ぶちメガネをかけていて、サラサラな短髪の黒髪、大人しそうな外見で、優しい声だった。

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