さくらシンドローム

「どうぞこちらにおかけになってください。」

ソファーに案内される。

「挨拶以外に、用事があったんでしょう?」

すべてお見通し…ってことか。

幸雄は口を開いた。

「実はな、人探しをしてるんだ。」

「人探しですか。」

「そうだ。女子なんだがな。」

「どんな子です?」

「髪型は黒髪でセミロング丈だ。身長は…このくらいだな。」

幸雄は自分の耳の下辺りに手を当てる。

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