誓~天才演技者達の恋~
ユリアは、直筆に書かれた言葉を読んだ。
最後に、日比野卓也とサインがしてある。
「っ.....!!」
ユリアは一ページ捲る。
そこには、セリフ分けさえされていない、ただ言葉だけが並んでいた。
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平成××
白野家に一人の女の子が誕生した。
近所でも噂されていた美男美女の夫婦の間に出来た子。
母親の百合子(ユリコ)から、その女の子は百合亜と名づけられた。
また、その二日前。
隣の日比野家でも、元気のいい男の子が生まれた。
彼は卓也と名づけられた。
両家の両親共に、仲が良かったため、お互い物心がつく前から遊び。
そして、日々成長していった。
ある日、二人は教育番組の踊りや歌をテレビの前でマネをする。
両親達は、小さい子には良くある行動だと思っていた。
しかしそれに違和感を感じたのは、言葉をハッキリと喋れるようになった歳。
百合亜の才能が一気に開花した。
母親達が見ていた昼ドラなどの台詞を声に出して言う。
それだけじゃない。表情も言い方もすべてが完璧だった。
特に、百合子と麻紀が腰を抜かしたのは、とあるドラマの一部。
「代々伝わるこの家宝。ワケの分からない盗賊にくれてやるものですかッ」
その眼差しといい、表情といい、その怒りが伝わってきた。
それが、白野百合亜が有名になる一年前。
その頃には、日比野卓也の体に異変が見え始めていた。
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「代々伝わるこの家宝....ワケの分からない盗賊に...」
ユリアは涙を流しながら、台本を見続けた。
そして、少しずつ百合亜が目を覚ます。
「卓也...私見つけたの!やりたい事...見つけたの...
テレビの中に入りたい...それが、それが私の夢....」