ちょこれーと

「あ…」


「聞いてください、ね？」


「聞かない…」


「聞こえてますね。紗依さん…俺は、ずっと紗依さんの事見ていたんです。意味わかりますか？」


「わかんない」



「好きですよ。そうやって、照れるところも、仕事になると表情が変わるところも…紗依さんはいつだって優しいところも」


「………」


言葉が出なくなって、下を向いた


「顔あげて？ちゃんと聞いて？」


首を横に振った…



顔なんて…あげたら、
絶対に…




知らんぷりすること…


自分をごまかすこと…


できなくなっちゃうから…