ちょこれーと


「紗依さんがいいんですよ。自信持ってください」


寝ていたとばかり思っていた彼が、急に瞳を開けて、そう言った。


「あ、青柳くん?」


「今度はちゃんと覚えてますか?」


「え…えっと…はい…」


「どうでした?」


「な、、、何が?」


「試してみて、ですよ?」


「青柳君、意地悪…だよね」


「紗依さんこそ、素直じゃないですよね」



そう言って、にっと笑う彼はなんだか、ちょっとだけ年上に見えて…



「もう一回、試します?」



なんて言葉に…


「うん」


とか、答えていた。




< 29 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop