Pianissimo
00
窓越しに風の音がする。

私はカーテンと窓を開け、空を見上げた。

外からは心地の良い風が吹いている。

もうすぐ、夏…か。

すると、目覚まし時計のアラームが鳴り始めた。

8時の合図だ。

早く大学に行かなくては。

今日は朝早くから授業を入れてしまったのが良くなかった。

もう少し、もう少しだけ風を感じていたかったが、時間は待ってくれない。


――…あの日からもう、二年が経った。

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