君がくれたもの
「………っ。幸ちゃん。怒鳴って悪かった。
なんでもないから。ちょっと休ませて。
ほっといて。
みんなテント行ってていいから。」
瞭我くんはそういい海岸に砂まみれになりながら寝転んだ。
優しそうな瞭我くんが人が変わったように一変して大声あげて切れてる姿なんて想像つかなかったから
思い出して少し震えた。
あやもどうしていいかわからず立ち尽くしてる。
ニーダとトドウが震えるあやをテントまで送ると言って三人とも砂浜をあとにする…………
波の音と瞭我くんの荒い呼吸だけが聞こえる砂浜で
私も座り込んで瞭我くんをじっと静かに見る。
何を話していいかわからず瞭我くんが落ち着くまで隣でただ座っていた。
しばらくすると瞭我くんが
「あいたたた…幸ちゃん…
行っていいっていったのに…
でもよかった。
もしかしたらアバラの骨いってるかも。ごめん肩貸してくれる?」