最後の恋



『あ!そうだ、椎名くんお昼食べた!?』



えっ?



『いや…まだ…やけど』


『じゃあ一緒にお昼行かない?近くに美味しいお店見つけたんだ』



早川さんはそう言うと、まだ何も答えていない椎名の腕をそっと掴み、ねっ?と上目遣いで椎名を見上げた。



積極的な肉食系女子だ。


可愛い顔をしているけど、狙ったものは離さない。そんな裏の顔が垣間見えた気がした。



『あーっ……』


だけど、気まずそうに言葉を探している椎名とチラチラ目が合う。


私も正直、複雑だった。


だってほら、一応付き合ってるわけだし。

彼氏が他の女の子とランチなんて…普通は嫌だって思う。



だけど、嫌とかいう以前に、私達ホントに付き合ってるの?って感じで。


昨日始まったばかりの浅い浅い付き合いは、イマイチ現実味がなかった。

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