最後の恋
そして…
「お姫さま、足元気をつけてくださいよ」
メリーゴーランドが止まると、すぐに椎名はそう言って私の乗る馬車のそばに立ち、右手をゆっくりと差し出した。
そんな行動にクスっと笑いながらも、私はその手を掴み馬車をおりる。
バカっぽいけど、こんなことでさえも何だか幸せだと思えた。椎名といるとそんな気持ちになれた。
それから私達は、もう一度ジェットコースターに乗ったり他の乗り物に乗ったり。
そうこうしているうちに、気付いたらもう空は薄暗くなり始めていた。
「じゃあ、あとは観覧車だっけ?」
歩きながらパンフレットの地図を見て、私は観覧車の場所を探した。
「あ、もうすぐ5時半っすね!莉奈さん行こう!」
「えっ?」
見ていたパンフレットなんてお構いなしに椎名はその手を掴んで足早に歩き出していく。
「ちょっと!観覧車に時間制限とかあるの?」
あまりにも急ぐ椎名にそう声をかけたけど、ふふっと含み笑いをしながら椎名は黙って歩き続けた。
そして、やっと立ち止まったと思った時だった。
「えっ…ウソ…」