最後の恋




『……いや、あのね、私は』




言いかけた、その時。





『あっ!早川さーん!』





聞こえてきた…大原くんの声。


なんでこんなにもバッドタイミングなんだ。





『ちょうどよかった、急いで報告書終わらせたから6時ピッタリに出られたよ』




嬉しそうに、ペラペラと喋る大原くん。



いいえ、

全然よくないんですけど。



そう思いながらも、背後から視線を感じた私はゆっくりと後ろを振り返った。




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