最後の恋
「おじさんもおばさんも、やっぱり寂しい?」
私がそう聞くと、二人は一瞬黙り込み、そして口を開いた。
「お嫁に行くのは嬉しいんだけど…そうね…やっぱり寂しい気持ちになるわ」
「早く結婚して落ち着いてほしいと思っていたはずなのにな…実際結婚するとなると正直…複雑な気持ちでいっぱいだよ。ずっと育ててきた娘がよその家の娘になってしまうんだから」
エリの両親はそう言って寂しそうに笑う。
「でも、寂しいだけじゃなくてこれからは楽しいこともいっぱい増えると思いますよ」
サキはそう言うと、明るく言葉を続けた。
「エリに子供が生まれたら、また楽しみも増えるし…孫と遊ぶためにもずっと元気でいなきゃダメですよ!」
「あぁ、そうだな」
「そうよね、寂しいだけじゃないのよね…。そうね、いつまでも元気でいなくちゃいけないわ」
サキの言葉に明るさを取り戻した二人を見た私達は、それから控え室をあとにした。