三階廊下
私は部屋のドアを静かに閉めると、部屋から少し離れたところで自分のチョコを床に投げつけた。
そして投げつけたチョコを見ないように、今度は足で何度も踏みつけた。
私は我にかえるまで何度も踏みつけて、しばらく経った後に涙を拭いて男の子の部屋に行った。
私はさっき踏んだチョコを男の子に乱暴に渡した。そして目も見ないで「あげる」と言い残してその場から去った。
部屋へ戻ると奈々子が可愛い声で歌っていた。大塚愛の甘えんぼ。
私は手を叩いて必死に盛り上げていた。
多分それは無意識で、必死に自分を下に見せようとしていた。
何でそんな事をしたのかは分からないけど、きっとショックで意味が分からなかったんだと思う。