三階廊下
私は奈々子が見えなくなるまで見送った後に、その場に倒れ込んでなきじゃくった。
今まで順調だと思っていた恋が、こんなことで崩れそうになってしまうなんて。
私にとっては悲しすぎる結末だった。
私が落ち込んでいると、友達のうちの一人である“美月”が見つけて驚いていた。そして私のことを優しく励ましてくれた。
でも美月は私が知る前から奈々子が隆平を好きだったって事を知っていて、私に何度も何度も「ごめんね」と謝ってきた。
かすれた声で何度も何度も。
私はそれを聞いたとき正直許せなかった。でもやっぱりまた笑顔になっていた。
「もう謝らないでよ。しょうがないじゃん!!私は…大丈夫だから。」
私はそういうと美月を部屋に連れていった。そしてまた笑った。
「行ってくるからね!!」