問題山積み
多少食べ過ぎても太らなそうな野菜なんかは、あんまり吐かない。
自分にとって確実に悪であると思うもの――炭水化物や脂質、糖分は、リセットしてゼロになるようにした。
そんなことを続けて、数ヶ月が経過した。
体調の変化はなく、それが習慣となっていたものの、誰にもそのことは話していない。


「亜樹ちゃん、また痩せた!?」


またしてもご無沙汰に会った愛里ちゃんは、大声で叫んだ。
私には、それがお世辞に聞こえなかった。
頻繁に会っている圭君や有村さんは、私の身体の変化に気付いていないようで、何も言ってこない。
私の裸だって見ているし、抱きしめたり触ったりしているのにさ。
男の人は駄目だね、女の子の方がシビアでいい。
愛里ちゃんの言葉に、思わず顔が緩む。
今日は有名店のオムライスを食べようってことで愛里ちゃんと会った。
美味しく食べられる、そんな気がする。


「今、ダイエットめっちゃ頑張ってんの」
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