問題山積み
「そんな訳で!変わらず私は目下彼氏募集中って訳ですー」
えへへ、とぶりっ子みたいに笑いを作ってみせて、私は最後に残ったミルフィーユをぱくりと口に入れた。
「亜樹ちゃんなら、すぐにいい彼氏ができるよ。だって明るくて女の子らしい亜樹ちゃんだもん」
その辺の女の子より女の子らしい愛里ちゃんにそう言われると、嬉しいやら照れるやら。
返答に困る。
「…私、モンブラン取ってくるねっ」
愛里ちゃんに顔を背けるように、私は皿を取って席を立った。
天国と地獄は表裏一体であると、私は常々思う。
毎朝体重計に乗るのが、私の日課。
この1年間、殆ど毎日欠かさず計測して、それを非公開のブログに記録している。
そう、たとえどんなに前日食べ過ぎたとしても、自身への戒めは大切だから。
「…死にたい…」
狭いワンルームで、私の悲観は重たく響いた。