暗がりの夜だから


「…來斗、私なにも持ってないよ…?」

不安気な私の呟きに、待ってましたとばかりに來斗の笑顔が輝く。

「…甘ーいものなら、あんじゃん。」

「…え?」

そして來斗は、私にキャンディなんかよりも甘い、口づけを落とした。

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