暗がりの夜だから




私たちがこの街についた日は、雨だった。


傘など持っているはずもなく、駅のホームで体を寄せあって、これからの日々に不安しか見出だせなかった。



そんな私たちに傘を差しのべてくれ、私たちの話を聞くなり全面的に協力してくれた店主夫妻。



私たちの新たな生活は、店主夫妻がいなければ、始まることなんてなかった。



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