暗がりの夜だから


月明かりに照らされた、月の道を軽やかに走っていくライトの姿を目に焼き付ける。

さっきまで握られていた手が、あったかくて、泣きそうになった。


ライトから受け取ったカボチャのおばけのキャンディを、そっと口に含む。

―甘い、甘い、恋の味がした。

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