ハーレム ブラッド
「不安ってのとは違います。


俺は…


どっちかを選ぶってのができないんです。

クーニャも咲子も…嫌いじゃないんで。」

「幸大君は砂糖よりもあまあまだからどっちかを切り捨てれない上に姫野さんもまだ気にかけてるもんね?」


クーニャが言う。

「だからと言って、私たち2人に手を出すこともできないチキンですから。」


咲子が言う。

「そう言うこと…


それは私にはどうしようもないわね。


人間は吸血鬼とは違い理性が強くて…時には欲望に身を委ねるのも悪くないわよ?」


「欲望に?」


「ええ…

リラ、この御菓子とこの御菓子。


どっちが良い?」

ダリシスはリラを呼びつける。


「ん〜。」

真剣に悩むリラ。


「子供はこんなことでも真剣に悩むんだよね〜。」

クーニャが言う。

「さぁ、リラ。

どっち?」

ダリシスが言う。


「どっちも!!」


リラの答えは質問に相応しくはなかった。


「時には…不適切なこの解答でも…得られるモノがあると言うことを知っておいたら楽になるわよ?


じゃあ…リラには二つともあげるわ。」

「やったー!!」
< 108 / 500 >

この作品をシェア

pagetop